猫のおやつや一般食(おかずタイプの缶詰など)は、毎日のごはんとは目的の違う食べものです。主食の総合栄養食に対して、どれくらいまでなら与えてよいかには、公的なガイドラインで目安が示されています。
この記事は、環境省のペットフード・ガイドライン[1]、世界小動物獣医師会(WSAVA)の栄養評価ガイドライン[4]、米国飼料検査官協会(AAFCO)の解説[5]に書かれている内容をもとにしています(2026年9月23日に確認)。
先に結論
| 項目 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 主食 | 総合栄養食 | 新鮮な水と一緒に与えるだけで健康を保てるように、栄養のバランスが整えられています[2] |
| おやつの量(環境省) | 1日に必要なエネルギー量の 20%以内 | 与えた分だけ、主な食事の量を減らします[3] |
| おやつの量(WSAVA) | 総カロリーの 10%をこえる と栄養面の確認項目になる | 獣医師が栄養状態を詳しく確認する目安の1つです[4] |
| 体重4kg・避妊去勢済みの成猫の例 | 10%なら 約24kcal、20%なら 約48kcal | 1日に必要なカロリー約238kcal で計算した場合[6] |
| 見分け方 | パッケージの 「用途」 の表示 | 「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」のどれかが書かれています[2] |
Nekometry のカロリー計算では、2つの目安のうち少ないほうの10%を、一般食・おやつに回すカロリーの上限にしています。
フードの目的別の分類
市販のペットフードは、与える目的によって4つに分けられます[2]。おやつだけでなく、「総合栄養食」と書かれていない缶詰やレトルトも、主食の代わりにはなりません。
| 分類 | どういうものか | パッケージの表記の例 |
|---|---|---|
| 総合栄養食 | 毎日の主な食事として与えるもの。新鮮な水と一緒に与えることで健康を保てるように栄養のバランスが整えられています | 総合栄養食 |
| 間食 | おやつやごほうび、コミュニケーションの手段として与えるもの。ジャーキー、乾燥させた肉や魚、ジェル状のおやつ、ボーロやビスケットなど | おやつ、スナック |
| 療法食 | 病気の治療を栄養の面から助けるためのもの。獣医師の管理の下で使います | 療法食 |
| その他の目的食 | 上のどれにも当てはまらないもの。総合栄養食ではない缶詰やレトルト、栄養補給のサプリメント、食欲を増すためのものなど | 副食、一般食(おかずタイプ)、栄養補完食 |
AAFCO の解説でも、おやつは主にごほうびとして与えるもので、総合栄養食と同じ栄養の基準を満たすことは求められていないとされています[5]。
おやつの量の目安
おやつの量の目安は、ガイドラインによって示し方が違います。
| ガイドライン | 書かれていること |
|---|---|
| 環境省 ペットフード・ガイドライン | おやつは1日に必要なエネルギー量の 20%以内 を目安にし、与えた分だけ主な食事の量を減らす[3] |
| WSAVA 栄養評価ガイドライン | おやつ・間食・人の食べものが総カロリーの 10%をこえる ことを、栄養面の詳しい確認が必要になる項目の1つに挙げている[4] |
| AAFCO の解説 | おやつは時々のごほうびとして控えめに与えるもので、与えすぎると主食の栄養バランスをくずし、余分なカロリーにもなる[5] |
体重ごとに、避妊・去勢済みの成猫の1日に必要なカロリーから10%と20%を計算すると、次のようになります。
| 体重 | 1日に必要なカロリー | 10% | 20% |
|---|---|---|---|
| 3kg | 約191kcal | 約19kcal | 約38kcal |
| 4kg | 約238kcal | 約24kcal | 約48kcal |
| 5kg | 約281kcal | 約28kcal | 約56kcal |
| 6kg | 約322kcal | 約32kcal | 約64kcal |
表の計算方法
1日に必要なカロリーは、AAHA のガイドラインの計算式(70 × 体重kg の 0.75乗)に、避妊・去勢済みの成猫の係数の下限1.2をかけて計算しています。計算方法の詳しい説明は猫が1日に必要なカロリーは?計算方法と係数の目安[6]にあります。10% と 20% は、その値に 0.1 と 0.2 をかけたものです。
猫の状態や年齢によって係数は変わるため、1日に必要なカロリーも変わります。
与えた分だけ主食を減らす
おやつは、主食の量に上乗せすると、その分だけカロリーが多くなります。環境省のガイドラインでは、与えたおやつの分だけ主な食事の量を減らすことが目安とされています[3]。AAFCO の解説でも、栄養の基準を満たしたおやつであっても、主食を減らさずに多く与えると体重が増えることがあるとしています[5]。
間食のパッケージには、欲しがるままに与えて栄養バランスがくずれないように、1日に与えてよい量や回数が書かれています[2]。
パッケージでの見分け方
ペットフードの表示に関する公正競争規約では、パッケージに次のことを書くよう定めています[2]。
| 表示 | 書かれていること |
|---|---|
| 用途 | 「総合栄養食」「間食」「療法食」「その他の目的食」のどれにあたるか |
| 与え方 | フードの目的に合わせた、1日に与える量や回数の目安 |
| 成分 | 主な栄養成分と水分の量(%)。多くのフードでは100gあたりのカロリー(kcal)も書かれています |
おやつのカロリーは、成分の欄にある100gあたりのカロリーと、与える量から計算できます。
おやつも入れてごはんの量を計算する
Nekometry のカロリー計算では、総合栄養食と一般食・おやつを組み合わせて選ぶと、一般食・おやつの量を1日に必要なカロリーの10%までに配分し、10%をこえる場合は注意を表示します。

Nekometryのツール
ごはん量を計算する
猫の体重と活動レベルからRER/DERとごはんの必要な量を計算します。