ペットフード協会の調査によると、2025年の猫の平均寿命は 16.00歳 です[1]。猫の16歳は、人間でいうと 約80歳 にあたります[2]。この記事では、平均寿命の推移と、11歳からのシニア期に変わる健康診断・食事・住まいの考え方をまとめました(2026年9月24日に確認)。
先に結論
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 猫の平均寿命(2025年) | 16.00歳。家の外に出ない猫は 16.23歳、外に出る猫は 15.12歳[1] |
| 人間でいうと | 11歳は 約60歳、15歳は 約76歳、20歳は 約96歳[2][5] |
| 動物病院での診察 | 10歳をこえると 少なくとも半年に1回[3] |
| 血液・尿・血圧・甲状腺の検査 | 少なくとも年1回。半年ごとがすすめられている[3] |
| 1日に必要なエネルギー量 | 安静時の量(RER)の 1.1〜1.2倍、場合によっては 1.25倍。やせすぎがよくある問題[3] |
| 住まい | トイレ・寝床・ごはんと水に行きやすくする。階段を使わずに行けるトイレ[3] |
猫の平均寿命の推移
ペットフード協会の全国犬猫飼育実態調査では、2010年から毎年、猫の平均寿命を出しています[1]。
| 年 | 猫全体 | 家の外に出ない | 家の外に出る |
|---|---|---|---|
| 2010年 | 14.36歳 | 15.91歳 | 12.12歳 |
| 2015年 | 15.43歳 | 16.36歳 | 13.71歳 |
| 2020年 | 15.45歳 | 16.13歳 | 13.57歳 |
| 2025年 | 16.00歳 | 16.23歳 | 15.12歳 |
2010年から2025年で、猫全体の平均寿命は 1.64歳 のびています。家の外に出る猫と出ない猫の差は、2010年の 3.79歳 から、2025年は 1.11歳 に縮まりました。
この平均寿命は、一般の家庭で過去10年間に飼われていた猫をもとに計算されています。野良猫や、ブリーダー・ペットショップで亡くなった猫は含まれません[1]。
今飼われている猫の年齢を見ると、10歳以上の猫は 29.4%、16歳以上の猫は 6.8% です(2025年)[1]。
年ごとの差と10歳以上の割合の計算方法
平均寿命ののびは、2025年の16.00歳から2010年の14.36歳を引いたものです。家の外に出るかどうかによる差は、各年の「外に出ない」から「外に出る」を引いています(2010年は15.91 − 12.12、2025年は16.23 − 15.12)。
10歳以上の割合は、調査の年齢の区分のうち「10〜12歳」13.8%、「13〜15歳」8.8%、「16歳以上」6.8% を足したものです[1]。
11歳から20歳までの人間の年齢
International Cat Care(ICC)の換算表では、2歳で人間の24歳になり、その後は1年に4歳ずつ年をとります[2]。環境省のペットフード・ガイドラインにも同じ目安が載っています[5]。
| 猫の年齢 | 人間の年齢 | ICC の区分 |
|---|---|---|
| 11歳 | 60歳 | Senior |
| 12歳 | 64歳 | Senior |
| 13歳 | 68歳 | Senior |
| 14歳 | 72歳 | Senior |
| 15歳 | 76歳 | Super Senior |
| 16歳 | 80歳 | Super Senior |
| 17歳 | 84歳 | Super Senior |
| 18歳 | 88歳 | Super Senior |
| 19歳 | 92歳 | Super Senior |
| 20歳 | 96歳 | Super Senior |
ICC は、11〜14歳を「Senior」、15歳以上を「Super Senior」と分けています[2]。AAHA と AAFP のガイドラインでは、10歳をこえてからをまとめてシニア期(senior)としています[3]。
健康診断の頻度と検査
AAHA と AAFP のガイドラインでは、シニア期の猫は少なくとも半年に1回診察を受け、持病がある猫はそれより多く受けることをすすめています[3]。血球の検査、血液の生化学検査、尿検査、甲状腺ホルモン(T4)、腎臓の指標(SDMA など)、血圧の検査も、少なくとも年1回、できれば半年ごとが目安です[3]。この頻度は見た目には健康な猫の目安で、検査の内容や間隔は体調や持病などに応じて獣医師が判断します[3]。
同じガイドラインは、中高年期以降に注意する病気として、慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、糖尿病、腫瘍、認知機能不全症候群、歯周病と歯の吸収、関節の病気(変形性関節症など)を挙げています[3]。関節の病気は、研究によっては猫の 40〜92% に症状が見られるとされ、年をとった猫ほど多く、重くなります[3]。
ガイドラインでは、次のような変化を「年のせい」で片づけず、病気のサインの可能性として考えることをすすめています[3]。
| 見られる変化 | 考えられる原因として挙げられているもの |
|---|---|
| 台やお気に入りの窓辺に上らなくなる | 関節の病気による痛み |
| 夜中に起きて鳴く | 聴覚や視覚の衰え、認知機能不全症候群、痛み、甲状腺機能亢進症、高血圧 |
| トイレの使い方が変わる | 尿路の病気、便秘、糖尿病、筋力の低下、バランスの悪さ、痛み |
こうした変化だけで原因は特定できません。気づいた変化を獣医師に伝えることが、原因を調べる手がかりになります。
食事の量と体重
AAHA と AAFP のガイドラインでは、10歳をこえた猫は、1日に必要なエネルギー量が安静時の量(RER)の1.1〜1.2倍、場合によっては1.25倍になるとしています[3]。7〜10歳の中高年期は RER と同じくらいなので、シニア期に入ると必要な量はむしろ増えます。やせすぎはシニア期の猫でよくある問題だとされています[3]。
一方で、環境省のペットフード・ガイドラインでは、高齢になると内臓の働きや運動機能が落ちて必要なエネルギーの量が減るとし、低エネルギー・低脂肪で良質なタンパク質の、高齢期用のフードを紹介しています[6]。
| 資料 | 対象 | 食事の考え方 |
|---|---|---|
| AAHA/AAFP のガイドライン | 10歳をこえた猫 | RER の 1.1〜1.25倍。やせすぎに注意[3] |
| 環境省のペットフード・ガイドライン | 8〜10歳くらいからの中高齢期 | 必要なエネルギーが減る。低エネルギーの高齢期用フード[6] |
どちらの資料も、年齢だけで量を決めるのではなく、体重と体型を見て調整することが前提です。太ってきたのか、やせてきたのかで、必要な対応が逆になります。
環境省のガイドラインでは、においや味を感じる力が落ちて食欲が下がることが多いため、フードを人肌に温める、お湯でふやかす、塩味のないチキンスープをかけるといった工夫を紹介しています。家の中でも歩くことで、筋肉を保つことも挙げられています[6]。
住まいの工夫
AAHA と AAFP のガイドラインでは、年をとると必要な環境が変わるとして、トイレ、やわらかく温かい寝床、ごはんと水に行きやすくすることを挙げています。関節の痛みがある猫では、階段を使わずに行ける場所にトイレを置くこともすすめています[3]。
ICC は、出入りしやすいように縁の低いトイレと、跳び上がれなくなった猫のために、お気に入りの寝場所へのスロープを紹介しています[2]。
年齢から人間の年齢とごはんの量を計算する
Nekometry の年齢換算では、年齢と月齢を入れると、人間の年齢とライフステージを表示します。

Nekometryのツール
年齢を人間に換算する
猫の年齢から、人間でいうと何歳かとライフステージがわかります。
カロリー計算では、シニア期の係数も含めて、体重から1日に必要なカロリーとフードの量を計算できます。

Nekometryのツール
ごはん量を計算する
猫の体重と活動レベルからRER/DERとごはんの必要な量を計算します。